私たちの住む日本は、111の活火山がある、世界でも有数の火山国です。桜島は活火山の中で代表格と言えますね。
ここでは、甚大な被害をもたらした大正噴火から生き抜いた、住民の命を守る行動や、教訓についてご紹介したいと思います。
桜島大正噴火とは
大正(たいしょう)噴火とは
1913年に起こった桜島の大噴火で、日本が20世紀に経験した中で最大の噴火です。
命を救った自主避難
ちょうどその頃、まさき地震・日置地震・霧島噴火など南九州一帯は活動的だったようです。
そんな中、桜島では井戸の水位低下、有感地震などがあり一部住民は自主避難し始めました。
自然現象から危険性を感じとり自主的に避難する、というのは避難三原則に則った素晴らしい行動ですね。
避難三原則
- 想定にとらわれない
- 状況下において最善を尽くす
- 率先避難者になる
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【防災】命を守る行動『釜石の奇跡』に学ぶ
教訓が活きた
当時、村役場当局は測候所に噴火の有無を問い合わせ、『桜島に噴火なし』と返答がありました。
大部分の住民は安永噴火の教訓に従い自主的に避難しましたが、この測候所の意見を信用した一部の知識階級の方たちは居残り、逃げ遅れました。
火砕流・溶岩流が2年にわたり続いた
溶岩流で元々離れていた大隅半島が桜島と陸続きになりました。
噴火のあとM7の地震がきた
10時に噴火し、その日の18時に錦江湾(きんこうわん:鹿児島県の薩摩半島と大隅半島に挟まれた湾)がマグニチュード7.2の地震に襲われました。
軽石・火山灰の被害
農林水産業の被害、船舶航行被害、土砂災害、鉄道不通、通信障害など、様々な被害がありました。
地震と噴火
地震で誘発される噴火
地震で噴火が誘発されると言われています。
300年前の宝永地震の49日後の富士山噴火、1991年フィリピン地震の9か月後のピナツボ噴火などがあります。
噴火のあとに地震も
因果関係は明らかになっていないものの、噴火の後に地震が発生したケースも多くあります。
大正噴火、1923年御鉢が噴火した52日後の関東大震災、2011年新燃岳が噴火した51日後の東日本大震災などがあります。
桜島とともに暮らす
愛されている桜島
大きな噴火を体験した鹿児島ですが、それでも県民は桜島を愛しています。『♪燃えて上がるわ~オハラハー桜島~』なんて歌があるほど。
桜島を毎日見る
おそらくほとんどの鹿児島県民は『今日の桜島』を意識的に?無意識的に?見ていると思います。少なくとも私はそうです。
桜島上空の風向きや山体膨張などの情報共有
テレビのお天気コーナーでは、桜島上空の風向きが必ず放映されます。山体の膨張や桜島の有感地震など、桜島に関する情報の共有もされています。
通常を知っていると異常がわかる
噴火すれば、爆音とともにガラスや床が揺れます。県外の方は何が起こったかと驚きますが、県民はいつものことなので心配しません。
このように、普段をよく知っていると、それがどのくらい異常なのかがわかります。
毎日見続ける、情報を受け取るということが、異常を察知するために大切なのだと私は思っています。
いつもの訓練がものを言う
住民も参加して行う桜島火山爆発総合防災訓練は2021年で51回目となりました。日常の積み重ねは必ず活きます。頭の中でシミュレーションするだけでも違うと思います。
噴火への備えと、噴火した時どうするか
では、噴火への具体的な備えや、噴火したらどうしたら良いのか、詳しくご紹介したいと思います。
長くなりましたのでコチラを参照してくださいね👇👇👇
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噴火したらどうする?噴火の具体的備えは?